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バプテストとは?

 

「バプテスト」とは、出来るだけ聖書に基づいた教会の信仰と教え、秩序とやり方に戻ろうとするプロテスタント運動から出た、16世紀のアナバプテスト運動と17世紀のイギリス分離派から影響を受けて始まった教会の名称です。

 

バプテストの歴史的はじまり 

バプテストを理解するのにまず教会の歴史をみてみましょう。5世紀ごろから始まったローマカトリック教会は伝統などを大事にして、少しずつ聖書から離れてしまいました。15世紀の「宗教改革」は聖書の教えに戻ろうとした改革運動でしたが、教会の組織、バプテスマの対象、国との関係などはまだまだ聖書の教えから離れてしまっていたところがありました。宗教改革の後にも教会は幼児洗礼を授けていたので、バプテスマは信者のみに授けるべきととした「アナバプテスト」というグループが始まったり、教会と国家の分離を求めるイギリス分離派が起こりました。そのような中で17世紀頃、あるイギリス分離派の教会がアナバプテストの影響を受け誕生したのが「バプテスト」です。

 

「バプテスト」の特徴は?

「イエスに対する信仰によってのみ救われる」という聖書の基本教理は他のプロテスタントと同様です。さらに次のような特徴があります。

 

1. バプテスト教会の権威は聖書のみです。

聖書はこう言っています。「聖書はすべて、神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と羲の訓練とのために有益です。それは、神の人が、すべての良い働きのためにふさわしい十分に整えられた者となるためです。」(2テモテ 3:16ー17)

バプテスト教会の方に「あなたの教会はこのことについて何と教えていますか」と聞いたなら「聖書は何と教えているか一緒に見てみましょう。」と答えるはずです。

 

2. バプテスト教会の組織は自治的です。

それぞれの教会は神の助けによって自主運営です。「ボス」はキリストだけなのです。それぞれの教会は単立で、自制し、各自で伝道などの責任を負います。しかしそれは他の教会と全く協力しないということではなく、聖書に従おうとする他の教会とできる範囲で交流・協力をします。

 

3. バプテスト教会では信者が祭司です。

カトリック教会では「神父」や「聖人」などがいて、祈る時や罪を告白する時、その人(祭司のような存在ですが)を通してさらに神に近づけると教えてます。(映画やテレビでカトリック信者が神父のことろに行って罪を告白しているのを見たことがあるかもしれません。)しかし、聖書が教えているのは、イエスを信じている人は自分で神様に罪を告白したり、祈ったりすることができるということです。

 

4. バプテストの教会はバプテスマと聖餐式を行います。

バプテスマによってイエスを信じる人は自分の個人的な信仰を公に宣言します。バプテスマとはイエス・キリストを信じた人が、主イエスとともに死に、新しい命に復活することの象徴です。また聖餐式のパンと杯は、イエスを信じ従おうとする人にイエスの死と復活、そして再び来られる約束を感謝を持って思い出させるものです。

 

5. バプテスト教会では救われた人のみ会員となります。

親がクリスチャンだからといって、またよく礼拝に参加しているというようなことによってはバプテスト教会の会員になることはありません。イエスを信じ、イエスに従ってバプテスマを受ける人のみが会員となります。

 

6. バプテスト教会の職務は二つです。

牧師と執事です。牧師は聖書の中で、監督や長老とも呼ばれています(使徒20:17,28)。牧師は主に霊的な責任を負い、執事は主に教会と教会員の具体的な必要に対する責任を負います。

 

7. バプテスト教会では教会と国家の分離を信じています。

過去から現在までの歴史を見ると、教会が国家を治め、またその反対に国家が教会を治めるということがあります。聖書が教えているのは、教会は教会の責任を負い、国は国の責任を負うということです。その教えから政教分離ということがバプテストから始まりました。イエスはこう言いました。「カイザルのものはカイザルに返しなさい。そして神のものは神に返しなさい。」 

 

教会名に「バプテスト」とつける理由

「バプテスト」とは「私たちだけが真理を知っている」とか「私たちだけが天国に行く」と主張して、他の教団教派と比べ、自分達が特別だと考えているグループではありません。

缶詰を買う時、ラベルがないと困ります。ラベルなしの缶詰を普通は買おうとはしないでしょう。「バプテスト」というラベルをつけると、どんな教会かある程度の理解するのに役立つのではないでしょうか。

 

一番大事なポイント

しかし何よりも分かっていただきたいことは、「バプテスト」になることによっては誰も救われないということです!いくらバプテスト教会に行っても、バプテスマを受けても、自分の代わりに死に、そして復活なさった主イエスを信じない限り救われません。バプテスト教会の目的は「バプテスト」という名称を広めることや、バプテスト教会の会員を増やすことではなく、生ける神が賛美され、「イエスが神の子キリストであることを、あなたがたが信じるため、また、あなたがたが信じて、イエスの御名によっていのちを得るためである。」なのです。

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